藤田記念博物館とは

 白河市の教育・文化の向上に寄与することを目的に設立された財団法人藤田教育振興会(現在は公益財団法人)は、その事業の一環として昭和42年(1967)に史跡名勝南湖公園内に藤田記念博物館を開館しました。昭和54年(1979)には博物館法に基づく登録博物館となり、白河藩主松平定信やその周辺の人物の和歌・漢詩・絵画作品、日本画家結城素明の作品などの展示を行っていまいりましたが、東日本大震災により建物が損傷し休館となっておりました。

 令和3年4月、白河市二番町の旧藤田家敷地内の蔵2棟を活用して装いも新たに蔵の博物館(通称「藤屋蔵」)として再オープンいたしました。蔵は、旧奥州街道と原方街道が交差する角地に所在した醸造業を営む藤田家の敷地に明治41年(1908)に建築されたもので、蔵座敷は床の間と違い棚を備えた15畳と10畳の和室で構成され、もう一棟の土蔵は江戸時代後期の建築で倉庫として利用されていたものをギャラリー展示室に改修したものです。蔵座敷と土蔵は隣接する旧店舗とともに「文化財保護法」に基づく登録有形文化財(建造物)に指定されています。